成長ホルモンを促進する
「GPC」って何?

最近、成長ホルモンの分泌を促進すると話題の
「GPC」ですが、

どんな物質なのでしょうか?

成長ホルモンは子どもの身長を伸ばすのに
欠かせない物質ですが、

副作用などネガティブ要素が気になりますよね。

この記事ではその「GPC」について
徹底調査をしてみました。

 

そもそもGPCって?

GPCはGlyceroPhosphoCholine
(グリセロホスホコリン)の略で、
お母さんの母乳や精液、体液にも含まれる
生体成分です。

*アルファGPCという呼称もありますが、
同じものです。

近年の研究で、大豆に含まれるリン脂質を
加水分解してつくることができるようになり、
世界の医療機関が注目しています。

海外では医薬品として扱われている国もありますが、
日本では2010年に厚生労働省が食品と認めたため
手軽に入手することができるようになったそうです。

アルファGPCとGPCは同じ?

GPCと似た呼び名で「アルファGPC」という
ものも見ますが、
これは同一のものか調べましたが
これは同じでした。

アルファGPC」はwikipediaにも
載っています。
内容は「GPC」と全く同じですね。

呼称が異なるだけで
成分的には同じです。

どんな特徴が?

GPCは、コリンという栄養素をつくります。

アメリカでは、
1998 年にアメリカ医学研究所の
食品栄養委員会によって
コリンが新しい必須栄養素と指定され、
適正摂取量が定められました。

コリンには脳を動かす神経伝達物質・
アセチルコリンをつくる特性があります。

アセチルコリンが増えると、
脳の司令塔の視床下部が活発に働き、
記憶力や注意力、判断力が向上します。

学習能力はもちろん、
スポーツなどで必要とされる
とっさの判断力を身につけたい人は
積極的にとる必要があります。

またGPCは
アセチルコリンの前駆体としての機能とは別に、
成長ホルモン分泌刺激ホルモン(GHRH)と
接合して、
下垂体前葉より分泌される
内因性ヒト成長ホルモンを増加させます。

これが、子どもの身長が伸びることに
つながるそうです。

視床下部って?

視床下部は脳の中心部にあるところで、
食欲の中枢、睡眠の中枢、体の中の水分や
塩分の調節をする中枢、

体内時計など、私たちの脳を司ります。

ここが活発に機能すると、
さまざまなホルモンがからだに分泌されます。

どんなホルモン?

視床下部から脳下垂体を通じて出る
代表的なホルモンは成長ホルモン(GH)ですが、
ほかには

プロラクチン( PRL)、
甲状腺刺激ホルモン( TSH)、
副腎皮質刺激ホルモン (ACTH)、
性腺刺激ホルモン( LH & FSH)、
尿の量を調節する抗利尿ホルモン(ADH)

もあります。

脳に栄養が足りなくなると十分なホルモンが出ず、
不調を感じます。

GPCの摂取はホルモンバランスを整えますので、
女性特有の生理痛や生理不順、
更年期障害にも効果的です。

「成長ホルモン」は重要なホルモン

人間は、脳の中にある脳下垂体から
ホルモンを分泌することで、
体のさまざまな機能をコントロールしています。

中でも代表的なホルモンが
「成長ホルモン」です。

成長ホルモンには、代謝を調節して
からだを健康な状態に保つ「代謝調節作用」が
あります。

私たちのからだはこの働きによって、
体のいろいろな機能が保たれています。

効果や科学的根拠は?

大きく分けて上記の6つがあるそうです。
1つずつ解説していきます。

①学習能力・記憶力アップ

1994年には科学雑誌
「NeuroScience Letters」で
GPCがラットの学習機能を向上させたと
発表しています。

これに伴い、子どもの学習能力や集中力、
記憶力の向上が期待できます。
もちろん固有名詞が出てこなくなる
40代以上にも、うってつけです。

これを飲んだら「ど忘れが減った」
という方々がたくさんいます。

アルツハイマー型認知症の改善

2003年には医学誌「Clinical Therapeutics」で
アルツハイマー型認知症患者における
認知機能評価で認知機能が
アップしたことが発表されています。

イタリアでは2,044人の脳卒中患者に対する
多施設臨床試験で、
患者に1,000mg/1日の量のGPCを28日間、
続いて400mg/1日の量を 5ヶ月間与えました。

その試験から、GPC が認知能力を回復させる
ことが4種類の尺度で見られ、
そのうち3種類の尺度では統計的に
有意なところまで達したと報告されています。

海外25カ国では
GPCはアルツハイマー型認知症の治療薬としても
承認されているほど、
その効果が高い成分です。

②成長ホルモン分泌促進による
身体の成長促進

国内外の医学誌や科学雑誌に、
さまざまな臨床試験の結果が発表されています。

例えば、1992年に科学雑誌
「Hormone and Metabolic Research」に、
GPCが若者や高齢者の成長ホルモン分泌量を
増加させたという論文が発表されています。

成長期の子どもの伸長には成長ホルモンが不可欠です。GPCを取ることにより成長ホルモンが増加すれば、
背が伸びる可能性がぐっと高くなります。

睡眠障害の改善
(ノンレム睡眠量増加)

1993年、科学雑誌「Neuroscience Letters」で
GPCの摂取によって
レム睡眠(身体だけ休息)の時間を短くし、
ノンレム睡眠(身体も脳も休息)の時間が
増えたという論文が発表されています。

加齢とともにレム睡眠が睡眠時間の約20~25%の割合を占めるようになります。

寝たのに疲れがとれない、熟睡した感じがしない、
というのは上質な眠りのノンレム睡眠の時間が
減った結果です。

③ストレスホルモン分泌抑制による
メンタルパフォーマンスの向上

1993年には、
科学雑誌「Le Basi razionali della terapia」で、GPCがストレスホルモンの代表である
コルチゾールなどを低減させたことが掲載。

GPCによってストレスホルモンの代表的なマーカーであるコルチゾール、副腎皮質刺激ホルモン(adrenocorticotropic hormone)の血中濃度低下が確認されています。

④スポーツ機能の向上

激しい運動を行うと血清コリン濃度の低下がおきます。

GPCの摂取は、コリンを補給し、
運動神経と筋肉をつなぐ神経伝達物質である
アセチルコリンをつくり、
筋肉細胞の修復や成長ホルモンの分泌を促進する
効果があります。

スポーツ栄養としての「コリン補給」が、
競技パフォーマンスの低下を改善します。

⑤美容効果
脱毛予防(育毛・発毛)

GPCが成長ホルモンの分泌を促進し、
血中の成長ホルモンが一過的に
分泌促進されることにより、
毛母細胞を養う毛乳頭細胞に成長ホルモンが運ばれ、
IGF-1(インスリン様成長因子-1)の分泌が
促進されることがわかっています。

IGF-1が毛母細胞の受容体に作用すると、
髪の毛の成長期が延びる一方で
脱毛が行われる休止期が短くなり、
抜け毛が予防され、育毛・発毛が促進されます。

美肌作用

⑤美容効果-❷
ダイエット

成長ホルモンの代表的な働きの一つに、
脂肪燃焼促進作用があります。

人間は消費しきれない余分なエネルギーを、
脂肪細胞に中性脂肪として蓄えています。

成長ホルモンには、脂肪細胞に蓄えられた
中性脂肪を「遊離脂肪酸」へと分解する働きがあります。

運動を行うと、「遊離脂肪酸」へと分解する
働きがあります。

運動を行うと、遊離脂肪酸は全身の筋肉で
分解され、エネルギー源として利用されます。

つまり成長ホルモンは、脂肪燃焼を
促進する働きも持っているのです。


健康な成人に、
GPC1,000mgの摂取30分後から30分間、
有酸素運動を行って検証したところ、
GPC摂取群はプラセボ群に比べて
より高い脂質燃焼促進効果が認められました。

つまりGPCはダイエットにも
効果的なのです。
中高齢女性に、1日あたりGPC1,000mgを摂取、
および週3日の有酸素運動を4週間実施し、
腹部の皮下脂肪面積を測定したところ、
試験前と比べて、減少傾向が見られました。

⑥中高年の健康維持

コリンが欠乏すると
肝機能障害の代表的マーカーの
1つのALT(GPT)濃度が上昇します。

GPCを摂取し、コリンを補給することは
肝機能障害を改善します。
ノルエピネフィリンは、ストレス時に分泌され、
末梢血管を収縮させます。
GPCは、アセチルコリン(緊張緩和物質)と同様に、
ノルエピネフィリンによる末梢血管収縮を
弛緩させることがラット大動脈摘出血管片を
使用した試験にて確認されています。

GPCはアセチルコリンと同様に
血管弛緩作用を示すことから、
血管を拡張し血圧を正常にします。

臨床試験の結果も
発表されています

日本国内で実施された
GPCの摂取前と摂取後では
成長ホルモンの上昇が立証されました。

まとめ

GPCは成長ホルモンの分泌促進だけでなく
さまざまなホルモンバランスを
正常に保つ働きがあるようです。

食品成分でもありますので、
もっと積極的に摂取したいですね。

以上、GPCを徹底調査のまとめです。